その他 心理・精神医学本

『ソーリー・ワークス!: 医療紛争をなくすための共感の表明・情報開示・謝罪プログラム』

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書店で見かけた本です。気になったので、備忘録も兼ねてご紹介。

こちら。

【医療事故後の情報開示プログラムについて、具体的かつ実践的に解説】
米国で行われているSorry Works!運動について解説した実践書の全訳。医療事故が起きた際にまず共感を表明(sorry)し、徹底した院内調査と情報開示を行い、必要な場合には謝罪(apology)と補償を行うという一連のプロセス、およびそれがもたらす利益について、とてもわかりやすくきめ細やかに書かれたマニュアルとなっている。病院責任者や医療安全管理者はもちろん、医療の質を高め、より良い医師-患者関係を築きたいと考える、すべての医療従事者へ。また、医療過誤訴訟にかかわる弁護士、保険会社、患者家族の方々にも。


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医学書院/書籍・電子メディア/ソーリー・ワークス!

背景にあるのはやはり米国における医療過誤訴訟の多さみたいっすね。訴訟社会の中では「謝った者が負け」みたいなところもあったりするようですし、日本も次第にそうした流れになりつつあるようです。

で、本書における「Sorry Works!運動」というのは、単に「謝る」「謝罪する」ということではなく、「医療事故後の院内調査,患者や家族への情報開示,そして必要な場合には謝罪と補償を行うという,一連のプロセスを実施すること」なのだそうな。

あと気になったのは上の引用部にある「医療事故が起きた際にまず共感を表明(sorry)し」とあるところですね。ここでの“sorry”の意味はsorryの意味 - 英和辞書 - goo辞書の「1. (…を)すまないと思って, 後悔して[1]for, about ...;(…したのを)すまないと思って[2]to do, that節, for doing」ではなく、「2. 気の毒な, かわいそうな;[be sorry for A(人)/be sorry about A(人・物・事)]〈Aのことを〉気の毒[かわいそう]に思っている(▼aboutはAのことでその人に対して気の毒に思う意);(…して;…ということを)気の毒に思っている[3]to do;that節」の方なんでしょうかね。

心理療法・精神療法における「共感」とはまた異なるところではありますが、少なくともこの流れは医療に携わる全ての人にとって無視できないものなのではないかと思います。

そんなわけで興味がある方は是非どぞー。

References

References
1 for, about ...
2 to do, that節, for doing
3 to do;that節

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