家族心理学・家族療法に関するポータルサイトの基礎固めをしつつあるサイト、家族心理.com。
そこに新たなコンテンツがアップされました。それが齋藤暢一朗氏(首都大学東京…えっと…学生さんですか?間違ってたらごめんなさい)による「臨床系の大学院について」です。
「臨床心理系の大学院はどういった基準で選択すれば良いのだろうか」ということになると思います。これに対する回答には様々あると思いますが、ここでは私なりの回答を紹介させていただきたいと思います。
とのことなのですが…さて、どんなことが書かれているのでしょうかね?
①「外部実習の準備ができている大学院を選ぶ」\\\これは非常に重要だと感じます。外部実習というのは、言ってみれば「現場」を体感・勉強するということでしょう。
(中略)特に精神科領域の実習が用意されているところを勧めます。(中略)一つの病院で一年以上の実習ができるところが良いと思います。(後略)
概ね同意でございます。精神科(じゃなくてもとにかく病院)での実習は必須だと思います。「自分は学校臨床希望だから関係ないし~」ってなことを言ってしまう人は今すぐ大学院辞めてください(まあそんな人いないとは思いますがね)。
②「大学内の心理相談室が機能している大学院を選ぶ」\\\(中略)自分が指導を仰ぐ先生の臨床を生に学ぶ機会はこの「内部実習」です。「ゼミでディスカッションをする機会はあったけど、実際に先生がどういう面接をしているのか、自分のケースに対してどのようにコメントをいただけるのかはわからなかった」というのは残念なことだと思います。(後略)
確かに「相談室が機能していない大学院」というのは聞いたことがありますが、①もそうですけど、これらは最低限必要な条件じゃないですか?
というか…何か大事なこと忘れてませんか?
忘れているとしたらそれはそれで問題だし、敢えて取り上げなかったとしたらもっと問題だと思うのですが…
研究について全く言及されていないのが個人的には大変気になります。
当ブログではこれまで研究の必要性について散々語ってきました。
※関連エントリ
・修論でケース研究?ふざけんな!~こんな大学院はダメダメだ!Vol3(05/09/02)
・修論でケース研究は何故ダメなのか~ジレケンさんへのマジレス(06/01/02)
個人的には
③「修論で事例研究が認められていない」
を挙げたいですね。
…やっぱり当たり前すぎて取り上げなかったのでしょうか?だとしたら大変申し訳ないのですが。
臨床のトレーニングを行うのはこれは当たり前です。そして就職してからもそれは続くわけです。
しかし「研究の方法」「研究に必要な考え方の基礎」を身につけるのは学部・大学院時代しかないわけです。もちろん、学ぶ気になれば就職してからでも身につけらないことはないんですが、それをやれる人だったら大学院に在籍中にやっているでしょう。就職してからってのはある意味大学院時代よりも忙しくそして大変になるわけですから。
正直「ちょっぴり残念」です。これからこのコンテンツがさらに充実していくのであれば、是非とも最後の③を入れていただきたいと思いますし、これでこのコンテンツは終わりということであれば、③を入れなかった理由をおうかがいしたい次第であります。
※あと機種依存文字は使わない方がよいと思います。Macユーザーには①②③は読めないことでしょう。Windowsでは①=「まるいち」・②=「まるに」・③=「まるさん」と表示されております>Macユーザーの皆様
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