資格問題

【まるで】全心協の医療心理師カリキュラム案【専門学校】

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全心協(全国保健・医療・福祉心理職能協会)のサイトにニュースレターの「全心協ニュースNo.51」より医療心理師国家資格法案に関する情報医療心理師養成カリキュラム案がアップされています。
医療心理師国家資格法案に関する情報はこれまでの経緯がしっかりとまとまっており、「三歩歩いたら物事を忘れる」鳥頭であるところの私みたいなアフォにとってはありがたい内容となっております。もちろん医療心理師よりの情報であり、その辺は差し引いて読む必要がありますが。
で、カリキュラム案ですが…個人的にはツッコミどころがいくつかありますので、取り上げてみたいと思いますよ。


まず個人的な感想としてはやはり「専門学校みたい」ってところでしょうか。つか、これだったら別に大卒でなくとも専門学校で取れるようにした方が効率がいいんじゃないかとも思えるんですが…
…あー、あれですか。専門学校で取得できるようにしてしまうと、基礎系の人の就職先の確保ができなくなるからですか?
…と穿った見方をしてしまうくらい、なんか偏ってるように思われますよ。
あと、実習時間が
> 医療心理実地実習(事前実習1週間, 技術教育実習4週間5単位)
となっていますが、果たしてこれで足りるんですか?個人的には全然足りないように思われるのですが…
ちなみに精神保健福祉士の受験資格取得に必要な実習時間について調べたところ

受験資格の取得には『精神保健福祉実習』の修得が必要です。 『精神保健福祉実習』の実習は精神病院等で行い、その期間は法律で270時間以上と定められています。 したがって、実習期間は180時間(4週間)以上、実習指導90時間(事前・事後指導含む)以上となります。

とのことでした。
医療心理師カリキュラム案にある「4週間」というのは、恐らくこの辺を参考にしたのではないかと思います。ただ…ぶっちゃけ短すぎませんか?
この資格、基本的に即戦力を養成するのが目的だと思うのですが(促成栽培って感じは否めませんがね)、そう簡単に「使える心理職」ってのは育たないっすよ(断言)。それができるとしたら、よほど教育する側、される側がともに優秀じゃないと無理だと思うんですが…。少なくとも私が学生だったとしたら、あのカリキュラムで到底使える心理職になれるとは思いませんし、教える側だったとしたら、「ちょっと勘弁」って感じです。
しかも精神保健福祉士の場合、実習指導90時間ってのも義務づけられていますが、医療心理師カリキュラム案にはその辺が足りないような感じがします。ひょっとして私が気づいていないだけでカリキュラムの中には含まれているのでしょうか?だとしたらご指摘いただきたいものでございます。
てか、精神保健福祉士と同じだけの実習時間数で十分と思っている時点で間違いだと思いますよ。別にどちらの職種の方が専門的だとか高度だというか言うことではなく、その仕事内容は質的に異なるものであり、まともな心理職を養成しようと思ったら明らかに実習時間数は足りないように思うのですよ。
あとは、前々から私は他の方々が指摘しているように、この養成課程に入ってしまうと他の道へ方向転換するのは著しく困難になりそうです。というか「やっぱ違う」とか「向いてないからやめよう」と考える余地は残した方がいいと思うんですがね。心理職に関しては。
…とまあ、色々とツッコミ入れたいところはありますが、あくまでも「案」ですからね。これを叩き台にして、より充実した内容にしていただきたいものだと思います。
…多分無理だろうなぁ(←独り言ですので無視してくださいな)。

コメント欄にて情報提供してくださったデスマさん、ありがとうございました。
また情報がありましたら、皆様からのタレコミ随時お待ちしております。

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