「それ何てバブル?」と言いたくなるくらい多いです…以前からこんなでしたっけ?
しかしこれだけ多くなるとCBT使いの人も選びきれないんじゃないかと思ったり…いや、違うな。我々みたいな微妙に専門外な人間であったり、初学者だったりが迷うんでしょうね。
誰か「ホントのお勧め」を教えてくれまいか。
そんなわけで、この2ヶ月でどれだけ出てるか、とりあえず列挙してみる。順番は発売された日が古い順で。
臨床技法のエッセンスを結晶させたスタンダード・サイコセラピーとして評価される認知行動療法を、ゼロから完全マスターするためのガイドブック。基礎理論と臨床技法、アセスメントとフォーミュレーション、認知技法と行動実験、実践評価とスーパーヴィジョンなど、「知っておきたい基礎知識」と「臨床に役立つ応用技能」を系統的に学ぶことのできる待望の一冊。
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いきなり大物が来ました。前々から言ってましたが、これは読みたい。というか手元に置いておきたい。値段がネックなんですけど。
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うつに効くマインドフルネスのエクササイズと瞑想を効果的に学べる。 カバットジンの付属CD(日本語吹替 越川房子)であなたも瞑想体験を! !
マインドフルネスはエビデンス(実証)に基づいた心理学的介入であり、うつや慢性的な不幸感と格闘する人々にとって革命的な治療アプローチである。マインドフルネスを実践することで,これまでうつになってきたパターンから脱却することができ,ストレスフルな問題に対してもより適切な対応ができるようになる。本書は、瞑想実践のガイドとしてCDが付属、エクササイズと瞑想を効果的に学べるよう構成されたマインドフルネス実践書。瞑想体験がストレスに強い自分を創ります。
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第3世代ってやつですか。CDつきでお得かも?
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臨床医が外来患者を診療する際に役に立つ精神療法の理論やテクニックについてまとめた解説書。精神療法の位置づけといった基礎的な内容から、患者とのラポートづくりや効果的な面接の技法といった実際の治療でのポイント、臨床でみかける機会の多い疾患の特徴と介入方法まで、米国での長い臨床経験をもつスペシャリストが網羅的に解説。限られた時間でより有効な診療を行う手助けとなるであろう1冊。
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CBTそのものの本ではありませんが、まあ関連本だということで。先日のエントリでご紹介しましたので、くわしくはそちらで。
・【医者向けだけど】堀越勝・野村俊明著『精神療法の基本 支持から認知行動療法まで』【読んでみたい】(12/11/20)
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心理臨床の主流となりつつある認知療法は,行動療法,さらにその他の学派の要素をも取り込んで発展する可能性を秘めている。
本書では日本認知療法学会(2011年)の講演やシンポジウムを中心に,認知療法の現在と未来を考察する。研究から臨床まで,各分野の第一人者によって著された心理臨床家必読の書。
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こちら、現物を見ておりませんのでアレなんですが、いかにも「硬派」な感じがするのです。「必読の書」だそうなので、どこかで一度手に取ってみたいと思います。
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実際の面接の始まりから終わりまでを描いた、不安障害に対するACTの治療ガイドライン
人間の苦悩を軽減するACTの手法を不安障害で苦しんでいる人の治療に活かした実践的なガイドブック。アクセプタンスとマインドフルネスと価値に基づいた行動変化技法とを統合し、強力で効果的な不安障害の治療法を治療段階に沿って分かりやすく解説する。多くの治療例とワークシート、エクササイズにより理論的説明が理解しやすく、ACTについてほとんど何も知らない専門家でも素早く効果的にACTについての知識を吸収できる。
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・不安障害のためのACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)(星和書店)
これまた第3世代ってやつですね。しかし「ほとんど何も知らない専門家でも素早く効果的にACTについての知識を吸収できる」って文句は非常に心惹かれます。こういう売り方が出来るってのはすごいっすね。
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大人のアスペルガー症候群に効果的な認知行動療法
アスペルガー症候群が知られる以前に成長し成人となり、アスペルガー症候群やそれによる二次障害で苦しんでいる当事者に、認知行動療法(CBT)を中心とする援助を提供するための包括的なガイド。発達障害、とりわけアスペルガー症候群の特性を取り入れたCBTのケースフォーミュレーションを図式化して提案、セラピストはこの図を念頭に置くことで実際の治療現場で実用的なケースフォーミュレーションが可能になる。具体的な事例も豊富で、アスペルガー症候群を持つ人に対するCBTが学べる。
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こちらも星和書店さんから。CBTそして「成人アスペルガー」というかなり売れ線=必要が人は多いであろう本だと思います。訳者も豪華。
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国際認知療法学会長と米国行動認知療法学会長を務める(2012年10月現在)著者により,21世紀の認知行動療法の姿が描かれる。伝統的な心理教育,曝露などから新しいマインドフルネスなどまで広く技法を紹介,ひとつのCBTモデルに基づき様々な疾患への統一的介入を説明し,不安やうつだけでなく医療・臨床場面で多く出会う疼痛や不眠などの症状も取り上げる。臨床家が知っておくべき最低限・最重要な知見を紹介する一冊。
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この「古典から最新の知見まで」ってな感じで総括するタイプの本、流行ってるんでしょうか?この手のまとめ本は門外漢としてはありがたい感じ。
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理論のない心理療法は、脚が一本たりないイスのようなもので、不安定で頼りなく、長く使い続けることができない。すぐれた心理療法はいずれも、すぐれた理論的基盤を持っている。さらに、立ち返る理論があるからこそ、「柔軟性」「勘」「出たとこ勝負」の出る幕がある。本書では、認知行動療法の10の理論モデルを、実践例を通じて、広く、深く、第一人者たちが解説する。異なる10の理論モデルを並べて比較できる本書は、認知行動療法の多様性を明らかにしながら、私たちの断片的な知識を整理・統合し、臨床実践を広く、深く、精緻なものにするだろう。
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星和書店さん、4冊目?2ヶ月で、ですよ。すげえなあ。そしてこちらも「まとめ」本っぽい感じ。
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第1世代,第2世代,第3世代と発展してきた認知行動療法。その理論と技法を体系的に学べるよう,本書では良書を選択してテーマごとに分類し,学習段階に応じて整理し紹介した。
初学者から,腕に磨きをかけたいベテランまで,自分に一番必要な書籍に出会うことができるガイドブック。
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岩崎さん2冊目です。シリーズものの中の1冊ではありますが。精神分析色の強い岩崎さんからこのペースで認知行動療法関連本が出てるというのは、やはり時代を感じるのであります。
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好評の既刊『認知行動療法のすべてがわかる本』(健康ライブラリーイラスト版)の続編です。認知行動療法の治療の流れを解説した既刊に続いて、この第2弾では、職場や自宅ですぐに簡単にできる「セルフ・ヘルプ式の認知行動療法」を紹介します。本書を読みながら、掲載されているワークシートに最近あった出来事や気持ちを書き込んでいくと、考えが整理でき、悩みやストレスが解消します。
本書はとくに、職場ストレスの解消をテーマとしています。上司や部下との人間関係、仕事の進め方、取引先からのクレーム対応などで悩んでいる方におすすめです。【自分の考え方のクセがわかる10の練習問題付き】
一般向け書籍の出版社(講談社)から出る一般向けの認知行動療法本ですね。
12月19日発売予定で、まだ紹介ページはありませんでした。
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ということで2ヶ月で合計10冊でした。
エントリタイトルでは思わず煽り文句を入れてしまいましたが、この流れは「ブーム」でもなければ、ましてや「バブル」でもないと思います。CBTは既にガッツリと日本の心理臨床の現場に根付いていると言ってもいいでしょう。
…そんな流れに乗り遅れている私もいるわけなんですが…そんなわけで色々生き方を考えさせられる今日この頃なのでございました。