心理・精神医学本

【ホントに】精神病の精神分析的アプローチ【すごい】

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07/03/12のエントリ、【やっぱり】摂食障害の精神分析的アプローチ【すごい】でご紹介したこの本。

摂食障害の精神分析的アプローチ―病理の理解と心理療法の実際 (精神分析臨床シリーズ) 摂食障害の精神分析的アプローチ―病理の理解と心理療法の実際 (精神分析臨床シリーズ)
松木 邦裕 鈴木 智美

金剛出版 2006-07
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繰り返しになりますが、すごい本です。松木氏による「第1章 対象関係論から理解する摂食障害の病態とパーソナリティ-そして、それに基づく分析的臨床」だけでも値段分の価値があると思います。
その他の執筆者の担当分も長きに渡る臨床実践に裏打ちされた内容であり、病院臨床に関わる者としては必読の一冊だと思うわけです。
で、この「精神分析臨床シリーズ」。全4巻の予定だそうで。
当ブログではご紹介してなかったのですが、こちらもいい本っぽいですよ。

抑うつの精神分析的アプローチ―病理の理解と心理療法による援助の実際 (精神分析臨床シリーズ) 抑うつの精神分析的アプローチ―病理の理解と心理療法による援助の実際 (精神分析臨床シリーズ)
松木 邦裕 賀来 博光

金剛出版 2007-09
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当たり前の話ですが、抑うつ(というか気分障害)は精神科臨床で出会う主要な疾患の一つであり、そういう意味では前巻『摂食障害の~』よりもさらに汎用性の高い一冊と言えるかもしれません。
そして最近、このシリーズの第3巻が出たのですよ。
こちら。

精神病の精神分析的アプローチ―その実際と今日的意義 (精神分析臨床シリーズ) 精神病の精神分析的アプローチ―その実際と今日的意義 (精神分析臨床シリーズ)
松木 邦裕 東中園 聡

金剛出版 2008-07
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本書は,統合失調症や非定型精神病などの精神疾患の臨床のなかで,いかに精神分析的心理療法による治療を進めていくかを,多くの事例をもとに論じたものである。

精神分析的アプローチによって,精神病を根治できるわけではない。しかし,精神病状態の恐怖に圧倒され,絶望の淵に立たされている病者にとっては,心理療法の試みは,孤独ではないとの安堵感と自己の存在を認められる体験であり,それこそが患者主体のよりよい治療につながる道であろう。本書は,そうした実例をあげながら,心理療法だけでなく看護や管理医のあり方などにまで視野を広げ,精神病の治癒を目指していく。

大好評の『摂食障害の精神分析的アプローチ』『抑うつの精神分析的アプローチ』に続く精神分析臨床シリーズ第3弾。精神病にかかわるすべての治療者に必携の一冊である。

ワタクシが言うまでもなく出版社のサイトの紹介文に書かれておりました。「精神病にかかわるすべての治療者に必携の一冊である」と。
ちょこっと読んだ限りではありますが、やはり松木氏による「第1章 精神病についての理論と精神分析技法」はわかりやすいし「すげえな」と思うわけですよ。
そしてこれまで同様、精神分析的アプローチを実践するのに必要なバックグラウンドとして、看護やマネージメントの視点から論じられている内容も重要です。
上記リンク先、出版社のサイトでは松木氏による紹介文あとがきの一部が読めますよ。
そして、シリーズ第4巻は「パーソナリティ障害」がターゲットになるってことで、これまた要チェキです。
興味のある方は…というか精神科臨床に関わる全ての方へ、どぞー。

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