心理・精神医学本

【実はとても】孤立を防ぐ精神科援助職のためのチーム医療読本【大切なこと】

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最近自分で書いた「社会人経験」がらみのエントリ
博士課程の保有者対象の教員採用試験の話から臨床家と人生経験の関係について連想…てか妄想してみる(08/02/29)
社会人経験と臨床能力の関連について改めて考えてみよう(08/03/11)
これらに関連して「社会人経験がない人間は基本的なビジネスマナーがなってない」的な言説を目にしたことがあります…ってどこで見たのかは完全に失念してしまいまして…なのでソースは出せないです。すみません。
まあ「それってどーよ?」って感じですよ。
「ビジネスマナー」がどんなことを言ってるのかわかりませんが、クライエントに迷惑をかけなければ、つまり臨床上問題がないならいいんじゃね?と思うのですよね。
もちろん、ビジネスマナー(とか一般的なマナー)が身についていないことで、その当人が恥をかくことはあるかもしれません。それが嫌ならそういうの勉強すりゃあいいだけのことであり、別に「社会人経験がないからダメ」って結論には至らないですよね。
なーんてことを考えていたらこんな本を発見しましたよ。出てから1年以上経ってる本なのですね。

孤立を防ぐ精神科援助職のためのチーム医療読本―臨床サービスのビジネスマナー 孤立を防ぐ精神科援助職のためのチーム医療読本―臨床サービスのビジネスマナー
野坂 達志 大西 勝

金剛出版 2007-01
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タイトルからしていいですよね。「孤立を防ぐ」「臨床サービスのビジネスマナー」。気になりません?


出版社のページよりコピペ。

複雑な精神科臨床において,究極の治療技術は「連携」=「チーム医療」。
本書は,精神科医や精神科看護,ソーシャルワーカー,心理職,作業療法士などの精神科援助職が病院と地域で「チーム」となっていくために,必要なスキルとテクニック,そして各職種の「ものの見方・考え方」を,初学者でもわかりやすいようにまとめたものです。
病院と地域とで縦横無尽にチームで当たれば,経験が乏しくても,患者さんの利益に繋がります。とはいえ,機関の「名称」は頭にあるものの,相手の「顔」がないままに,文書や電話,Fax,メールで情報提供をするだけになることも。これではチーム医療は進まない。そこで本書では,多岐にわたる経験豊富な精神科とその近接領域の援助職が「自分をどう使ってほしいか」を書きました。また,チーム医療の下支えとなる援助のコツや心構え,サービスマナー,連携の具体例,さらに,最近頭を悩ます「実習生のためのルール」までつけました。
本書を読めば,患者さんのケアのためになるだけでなく,精神医療にかかわる全ての方の仕事が楽に愉しくなることでしょう。

なんか難しそうですが、非常に読みやすい内容になってます。
ワタクシもこれまでの乏しい経験なりにいろんな職種の方と関わってきましたが、各職種それぞれの立場から「自分をどう使ってほしいか」が書かれているのを読んで改めてそれぞれのあり方について考えさせられましたよ。
ちなみに心理職で書かれている方はシステムズアプローチの人であり、これまたそういうオリエンテーションから導き出される「心理職のあり方」みたいなところを垣間見ることができなかなか興味深かったです。
そして
> 最近頭を悩ます「実習生のためのルール」までつけました。
これねえ。指定大学院の増加(それに伴う学生数の増加)もあり、現状で実習生を受け入れている職場も多いんじゃないかと思います。そんな受け入れ側も読んでみたらいいんじゃないかという内容でございますよ。
タイトルにある「ビジネスマナー」は一般的に言われるところの「ビジネスマナー」とは異なる部分があるかもしれませんが、その辺を考える上でよさげな本じゃないかと思いご紹介した次第。
興味のある方はぜひどぞー。

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