心理・精神医学本

『SSTはじめて読本-スタッフの悩みを完全フォローアップ』

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久しぶりにSST関連本のご紹介。
…の前にちょこっとSSTに関してちょこっと雑感。
学校臨床場面で行われるSSTと精神科臨床場面で行われるSSTって、実はかなり異なるものと考えた方が良い場合が多いんじゃないかと思います。原理的にはそんなに変わらないんですけど、病態水準の違いという大きな問題もあるし、それにともなって刺激の統制の仕方も色々と違うんじゃないかと…。
…って感じで、とりあえず覚え書き程度に。詳しいことはそのうち書くかもしれませんし、書かないかもしれません。
で、今回ご紹介する本ですが、精神科臨床がらみでSSTやってる人はマストな1冊ではないかと!
こちらでございますよ。

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医学書院 2008-01
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こちらが表紙画像。
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SSTに関する現場からの56の質問を解説
SSTに困ったときに開く本。開いたら解決のヒントが載っている本―。SST普及協会に所属する著者たちが、看護師さんから実際に受けた質問にQ&A形式で答えていく。初心者から上級者までのSST運営上の悩みに、これほど具体的にきめ細かくつきあう本は初めてだ!


これまでこういう本無かったのが意外なんですが、Q&A形式でSST運営上発生しがちな多くの問題を扱っております。
編者による序文ではこのように述べられてます。

書が目指したのは、SSTの辞書や事典になることではありません。(大袈裟にいえば)聖書でした。つまり、正解を調べるのではなく、迷ったときや悩んだときに本を手に取り、指標やヒントを得て考えていけるようなものになりたかったのです。

そうなんですよね。習熟した人が必ずしも周りにいるわけではないような状況では、様々な問題が生じてくることでしょう。そこで考える指針やヒントが得られれば、単に回答を与えられるよりもより実力をつけることができるのではないでしょうか。
出版社のサイトを見ると目次が書いてありますが、個人的に興味を引くのが「III. 管理や組織的運営に関するQ&A」です。スタッフの育成とか収益性、診療報酬とかの現実的問題って研究論文等で語られることは少ないですが、実際には超重要なことだったりします。
SSTに関わる人…ってか、精神科リハビリテーションに関わる全ての人、精神科臨床に関わる全ての人にお勧めしたい一冊です。
値段も安いです。ぶっちゃけ「売る気」(「儲ける気」ではないです)で作った本なんじゃないかと思います。
興味のある方は是非ともどぞー。

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