06/05/09のエントリ、【DEATH NOTE】大人買い決定【おもすれえ】でも言いましたが、どっぷりはまってます。とりあえず既刊11巻まで読了いたしました。
DEATH NOTE 11 (11) 大場 つぐみ 小畑 健 集英社 2006-05-02 |
何がすごいって、主人公月(ライト)とそれを追うLの息詰まる心理戦!人間離れした頭脳を持つ2人の思考と思考のぶつかり合いが緊迫したストーリーを生み出します。そんな第一部に比べれば第二部は若干…ってのはありますが、この作品が週刊少年ジャンプ誌上で連載されているというのは現代の奇跡ではないかと思いますよ。
月とLは双方が発する一言一言について、それぞれが最良の一言が瞬時に選択される。双方が現状を絶えずモニタリングしつつ、それぞれの最終目標向かって何が最良か考え続ける。双方が自身の発する一言がどんな意味を持つのかはっきりと自覚し、ムダな言動が全くない…
そうした卓越した能力を持つキャラクター2人のリアルなやりとりは、そりゃあ面白くならないはずがありませんよ。
…ってな感想を強引に心理臨床に繋げてみましょう。
「人間離れした頭脳を持つ2人の思考と思考のぶつかり合い」なんてことを言いましたが、(少なくともまともな臨床実践を行っている人であれば)そういうのって実は臨床実践の中で普通にやっていることなんじゃないかと思うですよ。
もちろん、心理臨床ってのは騙しあいではないし心理戦なんてものでもないのですが、「(セラピスト・カウンセラー側が)発する一言について最良の選択肢を瞬時に選ぶ必要がある」「現状について絶えずアセスメントをくり返しながら、最終的な目的に向かって何が最良かを考える必要がある」「(心理療法を治療的意図に基づくコミュニケーションと定義すれば、治療者が)自身の発する一言がどんな意味を持つのかはっきりと自覚し、ムダな言動が全くない」ってのは実は心理臨床実践の中で必要不可欠なことなのではないかと思うのですよ。
…でも、どれだけの人がそれを出来ているのかはわかりませんし、私自身もかなり微妙…てかぶっちゃけ完全に出来ているはずなどないのですが、それでも理想はこういうことなんじゃないでしょうか。
…振り返ってみると当然のことながら「最良の選択肢を選べず、明らかに間違った返し方をしてしまったり」「アセスメントをくり返していながらも、それが微妙にずれたり」「明らかにムダな言動があったり」ってことはあるんですけど、そういうことがあるからこそSVを受けているわけで。だからまともなSVを受けないで何年もやっている人なんてのは恐くて仕方がないですよ。
とまあ、こんな感じのことをふと考えたわけですが、こういうこと抜きで純粋に面白いっす。
未読の方は騙されたと思って読んでみてくださいな。
DEATH NOTE (1) 大場 つぐみ 小畑 健 集英社 2004-04-02 |
そういえば、デスノートの原作者である大場つぐみ氏が『とっても!ラッキーマン』の作者であるガモウひろし氏だって話しがありますが、あれって結局どうなんでしょうね?
参考:週刊少年Blog!!:デスノートの原作者、大場つぐみはガモウひろしで確定?
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