心理・精神医学本

【現場の人】竹内健児編『事例でわかる心理検査の伝え方・活かし方』【待望の一冊?】

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最近アセスメント関連の、しかも検査所見の書き方的な本が結構目立ってますし、当ブログでもそういった書籍は何度かご紹介してまいりました。
こんなのとか。

エッセンシャルズ 心理アセスメントレポートの書き方 エッセンシャルズ 心理アセスメントレポートの書き方
Elizabeth O. Lichtenberger

日本文化科学社 2008-10
売り上げランキング : 95129
おすすめ平均

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【ようやく】『エッセンシャルズ 心理アセスメントレポートの書き方』【読んだ】(09/03/10)
こんなのとか。

心理学と精神医学の分野での報告書の書き方 心理学と精神医学の分野での報告書の書き方
Jack T. Huber

悠書館 2009-11
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J.T.ヒューバー『心理学と精神医学の分野での報告書の書き方』(09/11/15)
そんな中、またまた出ました、こんな本。

事例でわかる心理検査の伝え方・活かし方 事例でわかる心理検査の伝え方・活かし方
竹内 健児

金剛出版 2009-12
売り上げランキング : 9193

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心理職の重要な専門性であり独自性である心理検査は,その結果をクライエントやスタッフにうまく「伝え」,総合的な臨床心理査定につなぎ「活かす」ことではじめて完結する。

心理検査の技術を携えてこれから現場に出る人,あるいは疑問を抱えながら心理検査をこなしている人のために,本書には検査の何をどう伝え,結果を活かしてクライエントと何をはじめられるのかについての工夫がつまった事例を集めた。

さまざまな現場で活躍する中堅心理士たちの臨場感あふれる事例報告に,経験豊富な臨床家がコメントするその往復のなかで,読者は心理検査の広がりと深みをつかむことができるだろう。

各章にはクライエントへのフィードバックやスタッフへの検査結果報告のやり取りを逐語で収録,報告書式を示した。


出版社のサイトには目次とあとがき(の一部?)が載っておりますよ。
事例でわかる心理検査の伝え方・活かし方金剛出版ホームページ
あとがきより引用。

事例報告者はみな30歳前後。工夫を重ねながら自分のスタイルができつつある世代といったらいいだろうか。初学者にとっては,比較的若い人が書く方が親近感が持てるだろうし,何年間かの経験の中で試行錯誤しながら自分なりの考えややり方を見つけてきた姿には学ぶ点も多く,また励みにもなることだろう。

おー、ワタクシと大体同年代の臨床家たちの書いた所見…ちらっと見た限りでは色々ツッコミを入れたくなる部分もあったりするのですが、「そんなに偉そうなことを言えるような所見を書いているのか?」と言われたら返す言葉もありませんし、そのためにしっかりと「事例提供者のレポート(フィードバックも含む)+偉い先生のコメント」という感じの構成になっております。
分野は医療のみならず、福祉の分野も包括しておりますよ。
心理アセスメントの所見の書き方、フィードバックの仕方で、現在、実際に悩んでいる若手、中堅はもちろんのこと、スーパーヴァイズする立場のベテランの方々にとっても(特にコメントの部分など)役に立つ一冊なのではないでしょうか。
ちょっと気になるのはタイトルの「心理検査」の部分なんですが、これは「心理アセスメント」にはできなかったのでしょうか?コメントを見る限り、より包括的な「心理アセスメント」という観点からのものが多いように思うのですが…。
あれですかね?やっぱ商業的な理由があったりするのでしょうか?
そんなところはちょっと気になりますが、なかなかよい企画&本なのではないかと思った次第であります。興味のある方はどぞー、です。

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