心理・精神医学本

井原裕著『プライマリケアの精神医学―15症例,その判断と対応』

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なんか久しぶりの更新の様な気が…するだけじゃなく、実際のところ一週間以上ぶりの更新ですね。

ネタがないわけではないのですが、色々と忙しかったり。そんなわけで久しぶりの更新はこちらをご紹介したいと思う次第であります。

総合病院精神科で連日多数の外来患者に相対する著者が,うつ・不安・不眠といった,プライマリケアでよく遭遇する精神疾患外来治療の基本技術を伝授する.必要なのは「たった一つのこと」.それは「ヘルシーな生活習慣を勧める」こと.たったそれだけ? と思ったあなたの疑問も,本書をひもとき臨場感あふれる15の症例に触れれば,たちまち氷解するであろう.最小限の労力で最大の効果をもたらす治療法とは何か.その答えがここに.

出版社の紹介ページでは「序」と目次が見られますよ。

プライマリケアの精神医学中外医学社

上記リンク先の「序」より引用。

私が本書においてめざすのも,「何でも切れるナイフ」です.必ずしもきれいに切れるわけではありませんが,何でもある程度は切れる.言い換えれば,うつ・不安・不眠を訴える患者さんに対して,当座の目的のために,どんな人にもある程度妥当する方法を提示したいのです.それは,「生活の健康こそ,こころの健康」と説くことです.本書では,この「たった一つのこと」に焦点を絞ろうと思っています.

少しでも患者さんのお役に立ち,かつ,リスクの少ない治療を行わねばなりません.いわば,過酷な自然状況でサバイバルしていかなければならない冒険家のようなものです.ありとあらゆるナイフをリュックに詰めるわけにはいきません.重装備は不可能で,携帯できるナイフは1本のみ.それこそがプライマリケア精神医学の本質だと思うのです.

ということで精神科の現場における「何でも切れるナイフ」を提示することを目的とした一冊です。

いくつかの事例の診察場面でのやり取りの記録(恐らく仮想事例?)が収録されており、ケース自体はそれほど難しいものではない…というかありがちなものですが、生き生きとしたコミュニケーションが見てとれる感じがなかなか面白いです。

実際のところ、精神科で働く心理職にとって実践的に役に立つ本とは言い難いかもしれませんが、そのやり取りを垣間みることが出来るというだけでも読む価値のある本じゃないかと思います。そういう意味では、精神科臨床に興味がある大学院生なんかが読んでも面白いのではないかと。

つーことで、興味がある方は是非ともポチっとどぞー。

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