金剛出版さんの新刊で気になったのがあったのでご紹介。
こちら。
子どもと家族の法と臨床
廣井 亮一 金剛出版 2010-05 Amazonで詳しく見る by ヨメレバ
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離婚,DV,児童虐待,高齢者虐待から扶養,遺産相続をめぐる争いまで,少子化・高齢社会を背景とした家族が直面する紛争は,法的な判断だけでは解決できない。表面的な暴力,モノと金をめぐる対立の背後にある家族の心理をふまえた支援が,いま専門家には求められている。
本書では法律と心理臨床を両輪として子どもと家族をめぐる問題に取り組んできた現役の弁護士・裁判官と家庭裁判所調査官が集まり,それぞれの領域に関連する法律・制度をふまえ,対処の姿勢と解決に導くための方法を実践に役立つデータとともに基礎から解説する。家族紛争に戸惑うあらゆる専門家のための「法と臨床の協働」入門。
編者の一人は元家裁調査官である臨床心理学系の大学教員。そしてもう一人は弁護士です。
“「法と臨床の協働」入門”とありますが、単なる心理臨床家のための法律入門ではなく、豊富な事例を元にその法律の基礎が解説されておりますよ。
こういう形での「協働」が増えていくのは、単に心理職の職域が広くなるというだけではなく、よりクライエントのニーズに応えられるような法律相談なり心理臨床なりに近づくというか、双方の領域で仕事の質が高められるということに繋がるのではないかと思ったり。
てかここ最近、弁護士業界も色々大変っぽく、しばしば任意整理なんかを売りにした弁護士事務所のCMなんかもやってたりしますよね。結局、どこかで付加価値をつけないと競争できなくなってきたってことなのではないかと思ったり。そういう意味で、個人開業の弁護士と心理職が協働するってのもアリだったりするのかなーなんて。
まあ、それには双方ともにそれなりに能力がないと相当厳しいとは思いますけどね。
子どもを対象に臨床実践を行っている人はもちろんですが、読みやすい感じですしそれ以外にも結構お勧めかもです。
興味のある方はどぞー。