心理・精神医学本

精神科治療薬に関する官能的評価の本2冊

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皆さんは「官能評価」「官能的評価」って言葉、ご存じですか?
今回、ちょろっと検索してみたら…こんな学会あるんですね。知らんかった。
日本官能評価学会
そちらの「官能評価とは」から抜粋。

文明社会に住む我々は生活に必要な様々な尺度、例えば長さ、重さ、時間、温度を考案し、それらを正確、精密に計ることで社会を発展させてきました。

一方、我々が日常経験する事象、朝の空気が爽やかだとか、自動車の乗り心地が良いとか、夜景がロマンチックというような感覚や情緒的経験は前述の尺度で計測することはできません。例えば、赤ワインをきき酒する手順を考えると、先ずそのワインの色、香り、味の特徴を把握し、出来れば数値化する。次に知識のライブラリーの中からそれに近い産地、銘柄、更に生産年の変動幅以内にあるかどうかを検討し、それらの特徴を誰にでも理解できる言葉で表現する。これが官能評価です。

ほー。
で、薬に関してもこういうの大事だったりするわけですよね。効能とかもちろん大事なんですが、飲みやすさとか含めた主観的評価ですね。
最近、精神科の薬の官能的評価に関する本が出てたのを見つけたのでご紹介。立て続けに2冊出てます。

精神科のくすりを語ろう―患者からみた官能的評価ハンドブック 精神科のくすりを語ろう―患者からみた官能的評価ハンドブック
熊木 徹夫

日本評論社 2007-09
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精神科薬物治療を語ろう―精神科医からみた官能的評価 精神科薬物治療を語ろう―精神科医からみた官能的評価
神田橋 條治 兼本 浩祐 熊木 徹夫

日本評論社 2007-10
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神田橋條治キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!


出版社のページよりコピペ。
精神科のくすりを語ろう―患者からみた官能的評価ハンドブック

薬を飲んだとき、あなたはどう感じますか。薬効や副作用などの主観的服薬体験を読み解く、患者さん主体のまったく新たな提言。

精神科薬物治療を語ろう―精神科医からみた官能的評価

EBM主体の現在、投薬・服薬体験をもとに精神科薬物をナラティブに語り合う。精神科治療をきわめるための刺激的な提言。

つーことで、なかなか面白そう。特に2冊目の方は対談形式でさらりと読めますし、「実際のところどうなの?」って気になる辺りをピンポイントでヒットする内容満載でございます。
Amazon.co.jpのカスタマーの評価がやたらと高いんですが…患者側の方の意見が多いのですかね。確かにこういう本ってなかったですし、当事者にとっては切実な問題ですよねってことで評価の高さも納得でございます。
熊木徹夫氏ってーと
精神科医 熊木徹夫の【臨床感覚の広場】
なわけですが、情報商材ってのはねぇ…個人的には微妙だと思います。有益な内容だったら書籍にした方が多くの人のためになるわけですし…流通コスト大幅削減で安く提供するってことなんでしょうか?結局それって(以下自主規制
ともあれ、内容的にはホント興味深い本だと思います。

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