心理・精神医学本

2012年第2四半期売れ筋ランキング

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昨日も言いましたが、7月に突入しました。ということはつまり、今年ももう半分過ぎてしまったということです。残るのは後悔ばかり…

…なーんてことにならないよう、今年下半期も色々がんばっていきましょう!死なない程度に!

そんなわけで恒例のランキング、いってみたいと思います。

…の前に2012年第2四半期。相変わらず読者の皆様よりご愛顧いただき、結構な数の書籍を当ブログ経由でご購入いただいたのですが、実はある程度の册数が売れた本というのは少なくいわば「票が割れた」状態になっておりまして。同数で5位までカウントするとかなりの数がランクインしてしまうため、今回は上位3位までのご紹介となります。

第3位

心理学の世界で注目を集めているマインドフルネスとメンタライゼーションの概念を手がかりに、当事者自らがトラウマを理解し、その対処法を学ぶためのガイドブック。著者らがトラウマの心理教育プログラムで実際に使用してきたイラストや図版を多数掲載、とくに過去の対人関係でのトラウマが現在の心理や行動に影響するメカニズムを解説しながら、自分のペースで取り組めるさまざまな対処法を紹介する。カウンセラーや治療者も必読。

こちら5月頃にお送りいただいた本なのですが、本格的にご紹介させていただいたのは6月も中旬を過ぎてからになってしまいました。もう少し早めにご紹介できればもうちょっと册数が出たかもしれないのですが(逆にアンチロテな人からは敬遠される可能性もなきにしもあらずですが)、とりあえず3位でございます。

ご紹介した記事をお読みいただければわかるように、役に立つケースは少なくないと思います。未読の方で興味持たれた方はぜひともどうぞ。

・関連エントリ:リサ・ルイス, ケイ・ケリー, ジョン・G・アレン(著)神谷 栄治 (訳)『トラウマを乗り越えるためのガイド マインドフルネスとメンタライゼーションの実践』を読んでみよう(12/06/19)

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第2位

WAIS-IIIをご活用いただく際の必携書!
WAIS-III成人知能検査の理論的背景を解説した上で、検査結果を解釈する手順を詳細に記述。そして、その解釈の進め方に沿った8つの事例を掲載しており、臨床現場で役立つ情報が満載。簡易実施法や5つの臨床群に関する研究データ・知見も紹介し、単なる事例集の枠を超えた、現時点でのWAIS-IIIの事例・臨床研究の集大成の書といえる。ぜひ、WAIS-IIIユーザーの皆様の座右に置いていただきたい一冊である。

まあ鉄板の一冊でしょうね。WAIS-IIIを使っている人で持ってない人はいないかと思いますが、もしまだ持ってないのなら必須です。買うべしです。

関連エントリ:
『日本版WAIS‐3の解釈事例と臨床研究』キター(11/04/01)
『WAIS-IIIの解釈事例と臨床研究』読んでみたよ(11/04/21)

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そしてトップはこちら。
第1位

チェックリストでもラベリングでもない「心理アセスメントの六つの視点」を,第七の視点(here and now)で有機的につなげ,クライエントの立体的な全体像をとらえるために――若手臨床心理士に贈る「心理アセスメント入門」必携書。

心理アセスメントの六つの視点(トリアージ1・トリアージ2・病態水準にまつわる要素・疾患にまつわる要素・パーソナリティ・発達生活の実際)から得られたものは,第七の視点(here and now)を通じて集約され,ネットワークのようにつながりながら立体的に存在する。臨床心理面接と不可分な“それ”は“家”のイメージであり,アセスメントから得られた成果をヒントにクライエントの全体像を立体化してゆく内的努力を,セラピストは学派を越えて行なっている。この“家”(=心理アセスメントにおける六つの視点を通じて成っている立体的な像=臨床心理学から見たその人の全体像)のなかでクライエントとセラピストが共生するイメージ――それこそが,真の心理アセスメントである。

第1四半期に続き、今回もダントツの1位でした。私、著者の津川先生からなんかもらってもいいんじゃね?と思うくらい…いやいや、逆に感謝感激でございます。

当ブログの読者の方で未読の方は既にそんなにいないのではないかと思いますが、もしいらっしゃいましたら是非どうぞ。精神科領域以外で働いている方にももちろんお役に立つこと請け合いかと。

関連エントリ:
津川律子著『精神科臨床における心理アセスメント入門』(09/07/23)
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引き続き、当ブログをよろしくお願いいたします。昨日もちょろっと触れたように、ご推薦本はコメント欄、メールフォームからよろしくです。

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