出版社の方よりこちらの本をお送りいただきました。ありがとうございました!
面接、ロールシャッハ・テスト、SCT、描画法など各種アセスメント、自閉症スペクトラム、いじめ問題への介入など、さまざまな支援の実際と研究の最前線!
出版社の紹介ページでは、監修者・編者・執筆者の紹介、目次などが見られます。
・八尋華那雄 監修『臨床心理学の実践』(金子書房)
こちらは、中京大学名誉教授の八尋華那雄氏の定年に際し、同大学大学院の修了生、現役学生、そして同大学心理学研究科スタッフによって企画・編集された本です。
「第I部 臨床心理アセスメント」ではMMPI、ロールシャッハ・テスト、TAT、SCT、描画法などの心理検査法に、面接法も加えた心理アセスメント技法に関して最新の知見を踏まえて解説。「第II部 臨床心理学的支援」では、これから開拓されるであろう新しい領域における支援について概観。さらに、「第III部 臨床心理学領域の研究・教育」では量的研究や質的研究の実際、そして臨床心理学における訓練と教育について焦点が当てられています。
非常に幅広い領域について取り上げられており、コラムも充実しております。
…ということで、少し時間をかけてゆっくり読ませていただきたいという思いもあり、本日はまずはお礼と簡単なご紹介まで。
詳しい感想(書評というほどの内容はなかなか書けないので)は、また後日改めてアップさせていただきたいと思います。
私のハンドルネームである「ロテ職人」は、ご存知の方も多いと思いますが「“ロ”ールシャッハ・“テ”スト」から来ています。それはロールシャッハが私の研究・臨床実践の一つの柱であるからですが、本書の監修をされている八尋先生は、そんな私が特に尊敬するロールシャッハ研究者の一人です。
それもあって、今回こちらの本をお送りいただき、こうして紹介する機会をいただいたことを大変うれしく、また光栄に思います。
八尋先生が書かれた巻頭の「監修の言葉」から一部引用させていただきます。
私個人としての意見を許していただけるならば、臨床心理学への要請が増大する社会は決してよい社会とはいえず、親や教師そして地域社会がさまざまな心の(あるいは成長の)問題を一部の専門家に丸投げするような社会も決して望ましい社会とはいえないと思っています。私たち臨床心理学に携わる者たちが、努力して学び・得てきた人間理解や人間対応、問題解決の知恵をわれわれだけのものとするのではなく、これからの社会を担う人々に再び還元し、大人の誰もがその人を取り巻く周囲の人たちの苦しみに配慮できるように関わっていくことがこれからの臨床心理学の課題ではないでしょうか。
その言葉を念頭に、まずはじっくり拝読させていただきます。
興味のある方は是非ともポチっとどうぞ。