医療心理師

【擁護派じゃ】医療心理師について本気出して考えてみた(11)【ないってば!】

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さて、議員連盟も結成されいよいよ国家資格化にむけての動きが大きくなってきてますね。細かい動きを追うのはもう面倒なんで裕’s Object Relational Worldの方を見ていただくとして(いつも大変お世話になっております)、心理臨床学会もようやく焦りが出てきたのか、それとも今まで様子見を決め込んでいたのか…その辺はわかりませんが、国民のみなさんへ緊急声明を出してきました。
面白いのでこれにツッコミをいれてみます(どーせ、そっちに行けば全文見られるわけだし、コピペしても大丈夫ですよね?もし問題があればご指摘ください。当方、平身低頭謝った上で削除するのはやぶさかではありません)。あと繰り返しになりますが、私は間違っても「臨床心理士資格擁護派」ではありませんので、その辺りをご理解した上でお読みいただけたらと。

平成17年2月22日

国民のみなさんへ

日本心理臨床学会

理事長 鑪 幹八郎

資格制度に関する緊急声明

 本学会は1982年の創立時より心の問題に対する心理療法,カウンセリング,心理検査などを研究する学術団体として活動してきました。現在,会員数15,000人を超え,そして医療の領域にはすでに4000名近い本学会会員が働いております。
 さて,2月4日以来,医療心理師の国家資格が議員立法で検討されている,という新聞報道がありました。
 資格問題は本学会が長年真摯に取り組んできた課題そのものであります。本学会は発足以来,常に心の問題の資格とはどうあるべきかについて議論を積み重ねてきました。このことが国政レベルで取り上げられるようになったことは,一面では大変喜ばしいことです。しかしながら,「医療心理師」案にはいくつかの重大な危惧を抱きます。

はい。私もその4000人の中の一人です。しかし「国民のみなさん」宛とは大きく出ましたね。これまでいったい、どれだけ「国民のみなさん」にアピールしてきたんだろう?今さら?って感じもしますが。でも鑪先生は嫌いじゃないです。あのヒゲに萌えーです。
で、実際国政レベルで取り上げられるようになったのは確かに喜ばしいことであり、そして私も今回の「医療心理師」資格案には反対です(だからと言って臨床心理士制度が良いとも思っていません←くどい)。

1)養成課程は大学院で
 本学会では,悩みを抱えた人と心の交流を持ち,その気持ちを理解し,効果的な援助するためにはどのような知識と技能を持つべきかを常に学問的に検討してきました。その結果,心の問題を扱う専門家は,これまでの医師をはじめとする諸資格とはまたまったく別の難しさがあることが分かってきました。ただ単に知識の量や技能,実習経験だけでは十分ではないのです。心の問題を扱うということは,人格と人格の非常に複雑なやり取りがすべてと言っても過言ではありません。そのために,大学院での養成過程が是非必要です。

その理念は素晴らしいと思います。「理念」に対しては私は大賛成です。ただ…「人格と人格の非常に複雑なやり取りが全て」というのはこれを「技術」というように捉えればそうだとは思いますが、なんか「人格者」しか心理臨床には携わっちゃいけない、そして大学院での養成課程(「過程」か?)でその「人格」が磨かれる…と述べているかのように誤解されないとも限らないですよね。
「高度な技術を身につけるためには大学院での養成課程(ひょっとして「過程」かも)が必要である」と言えばいいだけの話であり。

2)国家資格は広く使える一つの資格に
{医療心理師}案のように医療領域だけに偏った資格では、教育・福祉・司法・産業などの領域での臨床心理職の身分が不安定となり、ひいては、国民の心の悩みに専門的に応えることがむつかしい状況が将来予想されます。

そうやってグダグダやってたツケが今回の事態なわけで。まだ反省してないんですかね、この人達は。別に自分が医療の現場の心理職だからってわけじゃなく、この辺が落としどころだとは思うんだけどね。

3)臨床心理学の養成が必要です
 本学会がこれまでに蓄積してきた臨床心理学の知見,現在の学問水準を十分に考慮に入れた資格を制定していただけることを心より念じております。

そうね。これは心の底から同意します。ただ、「臨床心理学」だけでなく「心理学という学問の中での『臨床心理学』」にした方がいいと思うけど。今の指定大学院の学生の中で「臨床心理学」は知ってても、「心理学」を知らない学生ってのは結構いるんじゃないかなー?あんな偏ったカリキュラムじゃ。
ただ、「医療心理師」資格ってのは「心理学」も「臨床心理学」も知らない心理職を作り出すという恐ろしい試みだったりするわけですが。

 国家資格制度は今後の日本社会に非常に大きな影響を与えます。
  21世紀にふさわしい,また,WHOを初めとして国際的にも通用する,国民全体のニーズに沿った資格を作るために、国会議員の先生方へ、お一人お一人がこの資格制度に関する意見を表明することをお願い申しあげます。

言ってることは立派なんだけどね。でももう無理だと思うよ。
ところで最後の一文。「国会議員の先生方に対して、国民の一人一人が意見を表明しろ」ってこと?それとも、国会議員の先生方に対するメッセージ?…後者かな?なんか風邪で頭がボーっとしているので、考えがうまくまとまりません。この程度の文しか書けず申し訳ありませんでした(「この程度の文」なのはいつものことだって?)。
しかし、相変わらず現実を把握してないというか何というか…それともひょっとして「否認」ってやつ?

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