WAISがついに改訂になりますね（ひろぼうCP日記の06/04/27のエントリ、WAIS-III 成人知能検査のコメント欄でのしゅうさんの発言によると、「手引」の発売は8月だそうで…）。
日本文化科学社 個別検査 WAIS-III成人知能
ちなみに販売元である日本文化科学社のページの「ご注意」には
個別式心理検査は、医療・教育・福祉等の専門機関のみへの販売となっております。
また、その性質上、用途によっては販売いたしかねる場合があります。
個別式心理検査の使用は、心理検査の専門的訓練と経験を持った方に限られます。
とありますので、非専門家の方はご了承くださいませ。
さて、現在仕事でWAIS-Rを使われている方。WAIS-IIIは購入しますか？
私はとりあえず様子見でしょうか。
てか、個人的に考える今回の改訂の良い点・悪い点を挙げてみましょうかね。
良い点
・とにかく新しいのは良いことだ…
「女房と畳は…」なんて口が裂けても言えませんが、少なくともこれまで不満があった項目に関して改訂がされているであろうことを期待しております。
・下位検査が増えた！…
時代の趨勢に従ってか神経心理学色？・認知機能色？が強まっております。新しく追加された下位検査の
行列推理 ‥‥ 一部分が空欄になっている図版を見て、その下の選択肢から空欄に当てはまるものを選ぶ。
記号探し ‥‥ 記号グループの中に見本刺激と同じ記号があるかどうかを判断する。
語音整列 ‥‥ 検査者が読み上げる数字とかなの組み合わせを聞き、数字を小さいものから大きいものの順番に、かなをあいうえお順に並べ替えて答える。
なんかはまさにその辺ですよね。
・適用年齢の大幅な拡大…
これまでも結構なお歳の方の依頼があったときは困ったものでしたが、これでやりやすくなるってところはあります。
悪い点
・施行に時間がかかりすぎる…
ただでさえ負担のかかる知能検査なのに、施行時間が増えるってのがどーもねぇ。これの標準化に関わっていた方と以前お話しましたが、その方のところでは「時間がかかりすぎるからとりあえず買わない」とのことでした。
・価格が高い…
まあ心理検査ってのはこんなもんなんですけどね。需要と供給って観点からも妥当な価格だとは思いますが、そうぽんぽんと購入できる類のものではないですな。
・これまでのデータが…
これまでWAIS-Rでとったデータがムダになるというわけではありませんが、IIIを使い始めたらまた1からデータ蓄積の開始かと思うと…。え？早くデータをまとめりゃいいって？その通りであります。
この辺を勘案しまして、私的結論。
現場での使用に関しては当面様子見ですかね。
ま、上の許可が出た時点で購入しようかとは思っております。まずはちょっと練習しましょうか。急いで替えにゃならない類のものでもないし。
皆様はどうしますか？「買わない」ではなく「買えない」という人（機関）も多いのかもしれませんが…
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