医療心理師

医療心理師について本気出して考えてみた(2)

投稿日:

前に某有名私大の心理学系の教授をしてる先生と話してて、病院での心理検査だったり心理面接だったりの保険点数の話題が出てきました。

 

現状については前にも書きましたが、現状では心理検査をやるのはもちろん心理職なんですが、病院の会計上は医師がやったことになっています。で、心理面接に関しても保険請求はできないので、50分程度の面接時にはかならず医師の診察も入れることにして、これもまた医師がやったことになるわけです。で、お金をとっていると。

 


これって法律上はかなりグレーに近いわけです。医師しかやっちゃいけないことを実際にはやってるわけですから。で、保険請求せずに自費でカウンセリングをやってる精神科のクリニックもあったりしますよね。あれは混合診療というやつであり、これもまた厳密には違法なのですね。

こういった現場が抱えている問題を世間に知らしめるために、すんごい有名な先生にスケープゴートになってもらおうって話があったらしいです。それこそ河○レベルの人が法律上は医師しかやっちゃいけないとされている診療行為をおこなった罪で逮捕されたりした日にはかなり強烈な問題提起になりますよね。

この話が事実なのか、それとも酒の席でのヨタ話なのかはわかりませんが、そんな衝撃的な事件が起こる前に今回の資格制度に関する動きが明るみになりました。

前にもちょこっと書きましたが病院にとってこれまで不採算部門であった心理職が、例えば臨床検査技師だったりと同じような形で保険点数が請求できるということになれば、これは病院内での地位の向上にも繋がるかもしれませんよね。ただ、この資格が「名称独占」になるのか「業務独占」になるのかで随分違ってくるとは思います。

簡単に言えば「名称独占」とは「その資格をとった人しかその職名(この場合は医療心理師)を名乗れない」ということであり、「業務独占」とは「その資格をとった人しかその仕事はできない」ということであり…実際、どっちになるんでしょうね?まがりなりにも病院の心理職がこれだけいる中でこれから業務独占にするってのは現実的ではないので、恐らくは名称独占になるんだと思いますが…そうなると資格自体の拘束力があんまりないってことだし…

などとごちゃごちゃ言いながら、前にも述べたように国家資格だろうと何だろうと結局個人の能力でなんとかなる問題だと思うんですがねぇ…病院のソーシャルワーカーなんてのはそれこそ不採算部門なわけですが(あ、金を払わない患者に対するとりたてを主な業務にするワーカーもいるって話を聞いたこともあるんですけどそれはおいといて)、患者さんに対するサービスという観点からは重要な位置を占めており、ちゃんと能力があれば病院からも評価されるってことなわけだし。病院経営のことを大局的に考えるのであれば、不採算部門であってもサービスの拡充ってのは結局は利益に繋がると思うんですよね。

また2ちゃんの【NEWS】医療心理師・国家資格化【速報】のスレから引用しますが

244 名前:没個性化されたレス↓ :05/02/07 03:22:02
ロテは自分の地位については心配してないようだが,
それこそ病院経営上は高学歴でキャリアの長いの心理士を雇うよりは
同じ資格をもった新卒を安上がりに使ったほうがいいわけで。

悪化が良貨を駆逐するという言葉を思い起こすべきだな。

それで駆逐されるならそれまでの職場ってことで未練はありません。そして、その結果もし就職できないとしたら、それは自分の腕が未熟だってことなわけで。

きっと医療心理師資格がとれるのであれば私はとるんだと思いますが、だからどうってわけでもなく…とりあえず将来的には研究をメインでできるような形になるように考えていこうと思う今日この頃です。

#なんだか変わり映えのしない結論ですが、結局自分の考えはここに至るわけです。

次回は少し今後の教育のことだったり、指定大学院制度のことも絡めて考えていこうかと思っております。

<まだまだ続く>

-医療心理師

Copyright© ロテ職人の臨床心理学的Blog , 2024 All Rights Reserved.