livedoor Blogの学術＆芸術カテゴリーのランキングで10位前後をウロウロしている当ブログですが、わたくし的にはこれくらいの順位の方が「分相応」な感じがしてよろしいです。もちろん、たくさんの方に見ていただけるのはうれしかったりするのですが、1位とかとっちゃうとなんかそれをキープしなきゃいけないような感じで…。以上負け惜しみでした。
ところで、このランキングの上位に最近出現したアホ理系青年の主張～あれこれ情報収集分析隊～というブログでこんな記事を見つけましたよ。
日本人のself-esteemは53か国中一番弱いという結果だけどさあ…
自尊感情（self-esteem）とは…
自分の価値、能力、適正などの自己評価が肯定的であることを意味する
小川一夫監修 1995 改訂新版 社会心理学用語辞典 北大路書房 より
で、元ネタはこちらの記事
livedoor ニュース - 「日本人の自負心、世界最下位」 - 朝鮮日報
んじゃ、ちょっと内容をコピペしてみますよ。
人間の自負心（self-esteem）尺度を研究してきた米・イリノイ州のブラッドリー大学（Bradley University）のデイビッド・シュミット教授が下した結論だ。医学専門ウェブサイトの「ウェブMDメディカルニュース」は、シュミット教授研究チームが53か国1万7000人余を対象に、個人の持つ自負心を調査した結果、調査対象国のうち、自負心が最も強い国民はセルビア人で、最も弱い国民は日本人であると集計されたと報道した。
ふーん…とにかく大規模な研究のようですよ。続けていきます。
シュミット教授チームは調査対象者に「ほかの人がしているから自分も仕事をしている」、「自分自らに対し肯定的に考える」などの質問に対し、どれ位同意または否定しているのかを質問した後、これを数値化した。
これってRosenberg（1965）の尺度じゃないですよね。Coopersmith（1967）の方？って後者は見たことないからわかんないんですけど。
シュミット教授は自負心の高い人々の一般的な共通点は、◆外交的で、◆神経過敏指数が低く、◆ロマンチックな性向を持ち、◆ほとんどは天性的にのんびりした性格、と整理した。
（ ´_ゝ｀）フーン
って感じの考察？ですが、さすがにこれだけのために53ヵ国1万7000人の大規模調査はしないだろうと思い、元ネタを探してみますた。
WebMDHealth - Who's No. 1 in Self-Esteem?
んー…Journal of Personality and Social Psychologyなんて心理系の学部・学科がある大学だったらあるんでしょうけど、すぐには手に入らないからなぁ…んー…
でPubMedで検索。ありました（たぶん）。
Schmitt, D. P. 2004 Patterns and universals of mate poaching across 53
nations: the effects of sex, culture, and personality on romantically
attracting another person's partner.
Journal of Personality and Social Psychology, 86(4), 560-584.
日本からは大坊郁夫氏が参加しておりますね。
ってこの研究自体はあんまりself-esteem関係ないじゃん…てか研究の一部でしかないじゃんって思いましたよ。
冒頭で取り上げたブログの当該エントリでは
穿った見方をすれば、日本最下位を書きたかっただけちゃうんかと…まあ、そんなことは無いとは思うが。
と締めくくっておりますが、私もそんな気がしなくもないわけで…。嫌韓とかそんなことはありませんが、どうも勘ぐってしまいます。
研究自体はさすがにこれだけデータを集めたら色んなことが言えるだろうなぁと思いました。まる。
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