先日アップしたエントリ、統計の季節(07/10/23)のリンク経由で、私がご紹介した書籍を既に何人かの方がご購入くださっております。皆様には日頃のご愛顧誠に感謝する次第であります。
いや、あれはマジで良書です。SPSSを使わない人であっても(一応、他の統計ソフトは使うということは想定しております)、『実践形式で学ぶ~』や『研究事例で学ぶ~』は持ってて損はないはずです。
やっぱ時期的に必要な人、多いと思うんですよね。データを分析する直前になって焦らないよう、「無理!」なんつって泣いたりしないよう、早めの準備をお勧めいたしますよ…と経験者は語るわけです。
ってなわけで統計苦手な私としては日々「何かいい統計本ないかなぁ」と探しているわけですが…また見つけてしまいました!…てか同じ出版社なんですけどね。
かなり素敵な一冊でございますよ。
SPSSで学ぶ医療系データ解析―分析内容の理解と手順解説、バランスのとれた医療統計入門 対馬 栄輝 東京図書 2007-09 |
心理系の人であれば前述のリンク先でご紹介した『SPSSとAmosによる心理・調査データ解析』シリーズが使いやすいかと思いますが、今回ご紹介する本は医療系に特化しているというだけではない優れた点があります。
それは「統計の原理についてかなり詳しく説明してある」ということです。
もちろん、統計そのものについてはSPSS関連本よりも統計学の専門書(あるいは心理統計・医学統計に特化した本)の方が当然詳しいわけですが、少なくとも「SPSSのこの分析はどんな原理で行われているのか」という最低限の知識は得ることができます。小塩氏のシリーズもその辺はある程度踏まえておりますが、力点の置き方が違うということで。
副題に『バランスのとれた医療統計入門』とあるのも伊達じゃない!って感じです。
しかし、SPSSの使い方も詳しく解説した上にその原理まできちんと載せて、よくこのサイズで収まったなぁと思うわけなんですが、それも納得。筆者による「序」にはこうあります。
そもそも本書は、私が弘前大学医学部保健学科ならびに医学科の学生を対象とした講義のテキストとして4年前に自主制作したものです。
うん。実際に講義用のテキストとして使われ(その後洗練されていった)という実績を踏まえると納得の内容です。
同僚の看護師・医師からSPSSの使い方を質問された際に推薦する定番の一冊がまたできました。
個人的にはこれまであまりなじみがなかった「多重ロジスティック回帰分析」に触れてあるのもツボでした。
コメディカルスタッフも含めた医療系の皆様、研究のおともに一冊どうでしょ?
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