資格問題

今、私が考える超現実的な心理師(仮称)資格その3─資格保持者の情報の管理と公開を

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木の根っこ

一昨日のエントリ、今、私が考える超現実的な心理師(仮称)資格その1─求められる「専門性」とは?、そして昨日のエントリ、今、私が考える超現実的な心理師(仮称)資格その2─むしろ「役に立たない資格」にすべきの続き。

いよいよ私の考える「超現実的資格案」の根幹部分について述べていきます。

まず確認と言いますか、昨日述べた「役に立たない資格にすべき」という場合の「役に立たない」というのは、「それだけ持っていても何の役にも立たない資格である」という意味です。

同時に「役に立たない」というのは「臨床心理職としての専門性を保証するのに役に立たない」という意味で、資格保持者にとっては確かに「役に立たない」のですが、ユーザーにとっては「役に立つ」ことは色々あると思うのです。

そんな「それだけ持っていても何の役にも立たない」資格制度で、臨床心理職の専門性を担保できるのか?…出来るのです!…多分…

どうするかといいますと…

心理師資格保持者の「現在の所属」「学歴」「職歴」「訓練歴」「(心理師資格以外の)保持資格」「研究業績」などについて検索できるシステムの構築が出来れば万事解決すると考えます。

例えば、医師・歯科医師に関しては厚生労働省が医師等資格確認検索というサービスを提供しています。これは国家資格を持っているか否かを確認するためのものですが、私が考える心理師(仮称)資格情報検索はそれをかなり発展させたようなものになります。

公開する情報は有資格者本人によって随時更新可能。もし虚偽の情報をアップした場合には、永久に資格剥奪するくらいの罰則があってもいいかと思います。

そして、何を公開して何を公開しないかは有資格者本人に委ねられます。そこで特に重要になるのが「(心理師資格以外の)保持資格」です。ここに「心理師(仮称)」しか書かれていない場合、その有資格者は「怪しい」と思われても仕方ないでしょう。何故ならば「心理師(仮称)」は「それだけ持っていても何の役にも立たない資格である」からです。

さらにここで13/10/20のエントリ、日本臨床心理士会の「国家資格化をめぐるQ&A」の矛盾?…ではなく…で、国資格である心理師(仮称)資格が創設された際、現行の臨床心理士資格が残るのか否かということに私がなぜ今さらこだわっていたのかということが関わってきます。

心理師(仮称)が臨床心理士と同等かそれ以上の「臨床心理職としての専門性を保証するものである(一応)」ならば、臨床心理士資格が存続する意義は全くなくなります。似たような資格が複数あっても仕方ないですし、消えるのは当然、民間資格である臨床心理士です。

しかし、心理師(仮称)が「それだけ持っていても何の役にも立たない資格である」なら、臨床心理士は恐らく存続する可能性が高くなるでしょう。それは今、私が考える超現実的な心理師(仮称)資格その1で取り上げた、数々の心理学関連資格も同じです。

公開情報の「保持資格」に臨床心理士やその他の臨床系資格があるのであれば、最低限の「臨床心理職としての専門性」は保証されていると言えるでしょう。あくまでも「最低限」ですけど。

さらに「保持資格」としては、どんな民間資格でも登録可能です。怪しげな「なんちゃらカウンセラー」とか「なんちゃらセラピスト」とか。そういうのが好きな人もいるでしょうから情報公開は自由です(虚偽の情報でなければ)。そして、そういう怪しげな資格を登録している人は…まあどう評価されてもいいってことでしょう。

そして、専門性をさらに補完するのが「訓練歴」「研究業績」です。「訓練歴」には…ちょっと迷ったんですけど、SV歴も含むこととしましょうか。

この点についてはTwitterでご意見いただいてます。

確かにそうです。ですから、データを登録する際には当然、スーパーヴァイザーの許可が必要となります。自分のネームバリューがヴァイジーにとっての「宣伝」になってしまいかねないスーパーヴァイザーは名前を出す許可を出すべきではない…という風潮ができればいいですよね。

登録情報が何年も更新されていない人は「努力していない人」と見なされても仕方ありません。そして、これにより資格の更新制度も不要となります。常に何らかの努力をしていれば登録情報はしばしば更新されるはずですから。

こうして公開された情報は、利用者が心理職を選ぶ際に役に立つでしょうし、心理職を採用する際の情報収集にも使えそうです。どの機関がどんな基準で心理職を採用しているのかを推測することも出来ますので、例えば使えない心理職を安く買い叩いている機関がある程度可視化されます。

そして、こうした情報から利用者が臨床家の質を評価することは難しいかもしれませんが、同業者の目には絶えずさらされることになりますから、インチキ心理職のあぶり出しも可能になるかもしれません。

さらにもう一点。基本的にはネットでの情報公開・検索を前提として今日はお話しましたが、情報請求は電話や書面等、複数の手段を用いることが可能であるのが望ましいです。全ての人がネットを使える環境にいるわけではないですから。

こんな感じでいかがでしょう?

この仕事をしている限り、我々は常に自分の知識を更新し、少しでも「役に立つ臨床家」になれるよう努力を怠ってはならない…と普通は考えるはずですが、残念なことに臨床心理士の有資格者であっても、資格をとっただけで満足しその後の努力を明らかに怠っている人は少なからず存在します。私が今回述べたような情報公開制度があれば、そういった現状が少しはマシなものになるのではないでしょうか。

こうしたシステムを構築し、維持するためにはそれなりの予算が必要になるでしょうけれども、その辺は国資格ですから国にしっかり管理してもらいましょう。国民が少しでも質の高い心理職にアクセスできるように。

以上が「今、私が考える超現実的な心理師(仮称)資格」案です(ドヤァ。

ほとんどTwitterで述べたことの繰り返しになってしまいましたが、こうして文章としてまとめておくことにはある程度の意義があると思います。

そして、このシリーズはここで終わりではありません。

次回、「超現実的資格」案について最後のまとめを行います。

明日更新できるかわかりませんが、出来るだけ早めのアップを目指します。

そんなわけでまた、この記事がイイネ!と思った人はtwitterでRTやふぁぼっていただけると大変うれしゅうございますし、Facebookでイイネ!してもらえれば続きをグイグイと書いちゃったりしちゃいます。はてなブックマークでブクマしていただいてもいい感じです(←はいはい、ステマステマ)。

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