心理・精神医学本

岡野憲一郎著『心理療法/カウンセリング 30の心得』

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心理療法/カウンセリング 30の心得

2012年発行のこちらの本、つい最近書店で見つけました。完全にノーマークでした。

〈心理療法の心得、といっても私は心理療法の原理原則のようなものを考えているわけではない。これらは「必ず守らなくてはならないもの」というわけではない。あくまでもガイドライン、ある種の指針である。またこれらの心得は心理療法における「お作法」のようなものでもない。「お作法」は半ば形骸化した「慣例」ないしは「きまりごと」のようなものである。(…)それは先生やスーパーバイザーから教え込まれてはいても、面接者はその根拠を十分に示すことができず、また来談者の利益を最大限に優先した上で唱えられているものとも限らない。
それに比べて私が言う心得とは、まさに心理面接者がその治療を効果的なものとするために持つことが期待される、一種の思考回路のようなものである。その思考回路の詳細は、各心得ごとに数ページにわたって示してあるので、その意味が通じるならば、それを根拠として用いていただきたい〉 (「はじめに」より)

自らを「気弱な精神科医」という著者が、長年、PTSDや解離性障害、人格障害、社交恐怖症などの患者さんの治療に取り組むなかで、繰り返し抱いてきた迷いや疑問。その豊富な経験知が導き出したユニークな心得の数々が一冊になった。心理面接者の“心のストレッチ”となること請け合いのハンドブック。

出版社の紹介ページでは「目次」の他、「著者からひとこと」なる紹介文も読めますよ。

心理療法/カウンセリング 30の心得みすず書房

みすず書房というと「ハードカバーの重厚なお高い本」という(勝手な)イメージがありますが、こちらは内容はともかくソフトカバーで2376円とみすず書房さんにしてはお求めやすいお値段となっております。

著者の専門は精神分析ですが、内容的には上記リンク先の「目次」にもあるように「心得1 「自分が目の前の来談者の立場なら何を望むか」から出発する」「心得2 治療原則とは結局は倫理原則である」「心得3 来る人は拒まず、去る人は追わず」「心得4 来談者の人生を変えようなどとは考えない」と、恐らくどんな分野を専門としていても当てはまるような「心得」が書かれており、非常に実践的です。

著者の言うところの「心得」は、私なりの理解で言えば「参考にしたい一つの考え方」というところでしょうか。

自分の臨床実践に自信がないと(まあ、いつも自信はないんですけどね)、この手の「心得」にすがりたくなってしまうわけですが、そういうんじゃなくて、何か参考になればいいなあという程度のスタンスで読んでみたいと思ったのでありました。

そんなこんなで2年前の本なんですけど、気になったので紹介してみた次第。

興味がある人は(既に持ってるかもしれませんが、持ってない人は)是非ともポチっとどーぞ。

ちなみに同じ著者の本で、出版社は違いますが近々こんな本が出るそうな。

こちらはより専門的というか、マニアックな内容になりそうですが、興味がある方はチェックしてみてくださいな。

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