心理・精神医学本

2011年第2四半期売れ筋ランキング

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さて、いつもアレ、いってみたいと思います。

今年の第2四半期はかなり波乱のランキングとなっております。

前四半期のランキングはこちら。

2011年第1四半期売れ筋ランキング(11/04/01)

2011年第1四半期と比較してみると、どんだけ今回が波乱含みの展開だったかがよくわかるかと。

そんなわけでチェックしていきましょうか。

まずは第5位…の前に「惜しかったでしょう」の第6位。こちら。

第6位

『仮面ライダー』40周年の軌跡がここに!

仮面ライダー1号からオーズまでの27ライダーにNEW電王も加え、オールライダーの勇姿を完全撮りおろし写真で見せる、オールカラーの永久保存版公式写真集。サイクロン号からはじまる昭和から平成仮面ライダーの歴代バイクも、ディティールの隅々までこだわり、特写で紹介します。

付録は40周年を記念した豪華3大付録!オールライダー、オールショッカーの特大ポスターとまさにこの本でしか手に入らない1号&オーズのガンバライドカード2枚セットが特別付録として付いてきます!

国民的ヒーローとして今もなお愛され続ける仮面ライダーの魅力を、ここに語り継ごう!

これ、確実にトップ5に入ると思ってたですよ。というかそんな宣言してたような気がします。いや、ホントそれくらいの勢いだったのですよ。

ただ、他の本が調子良すぎた結果、完全に予想が外れてしまったワタクシなのです。

関連エントリ:
『プリキュアぴあ』に続き、今度は『仮面ライダーぴあ』!!(11/03/07)

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第5位

チェックリストでもラベリングでもない「心理アセスメントの六つの視点」を,第七の視点(here and now)で有機的につなげ,クライエントの立体的な全体像をとらえるために――若手臨床心理士に贈る「心理アセスメント入門」必携書。

心理アセスメントの六つの視点(トリアージ1・トリアージ2・病態水準にまつわる要素・疾患にまつわる要素・パーソナリティ・発達生活の実際)から得られたものは,第七の視点(here and now)を通じて集約され,ネットワークのようにつながりながら立体的に存在する。臨床心理面接と不可分な“それ”は“家”のイメージであり,アセスメントから得られた成果をヒントにクライエントの全体像を立体化してゆく内的努力を,セラピストは学派を越えて行なっている。この“家”(=心理アセスメントにおける六つの視点を通じて成っている立体的な像=臨床心理学から見たその人の全体像)のなかでクライエントとセラピストが共生するイメージ――それこそが,真の心理アセスメントである。

相変わらず強いです。昨年の売れ筋ランキングトップ1のこの本が今回もランキング。

2010年売れ筋ランキングTOP10 カウントダウン(後半)(11/01/05)

普段だったらトップをとってもおかしくないくらいの数は出てるんですが、今回は他が強すぎたってことで。

あ、持ってない人は買いですよ。特に精神科臨床に携わっていて心理アセスメントに力を入れたいと思っている人はマストです。

関連エントリ:
津川律子著『精神科臨床における心理アセスメント入門』(09/07/23)

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第4位

精神科で用いられるほぼ全ての薬剤をまとめたハンドブックの最新改訂版。本年に市販される新薬までを掲載した上、識別コード一覧を全薬剤までに拡張、臨床現場での更なる使い易さを追及しました。また、薬理説明、処方エピソード、服用時の注意点などのわかりやすい解説は、医師、看護師、臨床心理士、薬剤師などの医療従事者だけでなく、薬を服用している患者さんやご家族の方にも理解しやすいとご好評いただいています。精神科に携わる全ての方々に使っていただける必須の1冊です。

新しい版が出るたびにガンガン売れるこの本。今回も余裕のランクインでございます。

何度も言っていることなんでアレですが、医療系のみならず教育系の現場が中心の心理職の人も必携だと思います。そして院生であれば、やっぱりこれくらいは持っておいた方がいいでしょう。

関連エントリ:
『こころの治療薬ハンドブック 第7版』出るらしいっす(11/04/06)

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第3位

ようこそ、心理学の「現在」へ!

古典的名著から最新の研究テーマに切り込んだ本まで、幅広い領域から選りすぐった本を通して、心理学の魅力を思い切りあなたに伝えます。

126冊+αの上質なエッセンスを、どうぞお楽しみください。

来ました。これこそ1位だと思ってたのになー…完全に予想が外れてこの位置です。

持ってない人は是非読んでみてください。ホント面白いですよ。

心理学系の学部を志望する高校生から、大学生・大学院生、心理臨床の現場で働いている人、さらに意外に専門以外の分野だと知らない知識もあったりするでしょうからそういう意味で心理学者まで、相当幅広い層にお勧めできる1冊なのではないかと思います。

それぞれの評者の立ち位置みたいなのを探る…ってなところも含めて色んな読み方、楽しみ方ができるんじゃないかと。

関連エントリ:
【ご恵贈】服部環監修・越智啓太・徳田英次・荷方邦夫・望月聡著『心理学の「現在」がわかるブックガイド』【御礼】(11/04/13)
レビュアーを意識して読む『心理学の「現在」がわかるブックガイド』(11/04/26)

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2位

WAIS-IIIをご活用いただく際の必携書!

WAIS- III成人知能検査の理論的背景を解説した上で、検査結果を解釈する手順を詳細に記述。そして、その解釈の進め方に沿った8つの事例を掲載しており、臨床現場で役立つ情報が満載。簡易実施法や5つの臨床群に関する研究データ・知見も紹介し、単なる事例集の枠を超えた、現時点でのWAIS-IIIの事例・臨床研究の集大成の書といえる。ぜひ、WAIS-IIIユーザーの皆様の座右に置いていただきたい一冊である。

ユーザーであれば必携であり、そういう意味では確実に売れることがわかっている1冊。WAIS-III使いで持ってない人はいないと思いますが、もしまだでしたら是非どぞー。

…いや、文章書くのに手を抜いているわけではなく、ホントに今さら言うこともないと思いますので(って書けば書くほど言い訳くさくなるのでした)。

関連エントリ:
『日本版WAIS‐3の解釈事例と臨床研究』キター(11/04/01)
『WAIS-IIIの解釈事例と臨床研究』読んでみたよ(11/04/21)

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第1位

精神遅滞に準じたケアを必要とする一群と定義されていた「発達障害」が拡大解釈されるようになってから、「ADHDパーソナリティ」や「アスペルガー特性」という用語まで登場しています。良い意味でも悪い意味でも概念の混乱が起きている昨今、発達障害とパーソナリティ障害の関係を最近の動向から解説します。

やはり強い発達障害関連本。そしてパーソナリティ障害との関連という切り口もまた多くの方の興味を引くところなのではないかと。

5月中旬発売ですが、ものすごい勢いで追い上げついにトップですよ。ていうか、最近でもまだコンスタントに出てます。

前にも述べましたが、神田橋條治氏を初め執筆陣も豪華ですし買って損はしないのではないかと思いますよ。

よろしければどぞー。

関連エントリ:
『現代のエスプリ』527号(2011年6月号) 発達障害とパーソナリティ障害―新たなる邂逅(11/05/24)

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…とまあ、こんな感じで駆け足でご紹介させていただきましたが、引き続き、基本的には「わたくしロテ職人が興味をもった本」をご紹介していきたいと思っております。もちろん読者の皆様からの「こんな本でお勧めは?」的なご質問がありましたら、わたくしがわかる範囲でお調べしてお答えしていきたいと思いますよ。

この四半期以降も当ブログをよろしくお願い申し上げますです。はい。

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