臨床心理学

ネット上で「カウンセリングの受け方」に関してクライエント側の人から質問されたとき

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前々から書こう書こうと思っていたネタです。
当ブログのトップにはこう書かれておりますね。
「当Blogの管理者はネット上でカウンセリング・心理療法をおこなう技術は持ち合わせておりませんので、ご了承ください。」
相談されても困るのですよね。ネット上で得られる情報のみに基づいて…という条件では、無責任なアドバイス程度のことしかできませんから。
で、それに関連してなんですが、ネット上の心理系・カウンセリング系コミュニティでは、しばしば「カウンセリングを受けてるんですが、カウンセリングの場面でこんな困ったことがあるのです。どうしたらいいのでしょうか?」という質問を目にすることがあります。で、それに対して自称専門家の人が答えてしまっているのも見たことがあります。
そういうのってどうよ?と思ってしまうのですが…そう感じるのは私の感覚がおかしいのでしょうか?


なんで「どうよ?」と思うのか。それは基本的には「ネット上でカウンセリングはできない」というのと同じ理由です。
ネット上の掲示板などの書き込みからは、そもそもどんなセッティングで、どんな理論的根拠に基づいて、どんな介入が行われているのかはわかりません。まあ、質問すればある程度はわかることなのかもしれませんが、治療者・カウンセラー側がどんな意図を持っているのかとか、質問者はどんな人なのかとか、あるいは治療者はどんな人なのかという点についての客観的で妥当な情報を得るのはまず無理です。
で、そんな場合は「それは自分のカウンセラーに聞いてください」と言うしかないと思うのですが、そもそもそれが言えないからネットで質問してるんじゃないかとも思うわけです。
もっとぶっちゃけて言ってしまえばクライエントがそんな質問をネットでせざるを得ないという時点で、そのカウンセラーはダメなんじゃないかとも思うわけです。
…やっぱりどう考えても、ネット上での質問に対して「(心理臨床の)専門家としての」「責任のある」アドバイスは不可能ではないかと思うんですが…いかがでしょうか?
少なくともそんな質問に安易に答えてしまう自称専門家というのはいかがなもんかと思うのですけれどもねぇ…。
皆様方のご意見をおうかがいしたいところでございます。

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