臨床心理学

心理アセスメントの教え方・教わり方 その1

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私もそれなりの期間この業界にいたりすることもあって(ってもまだまだ若手、ひよっこではありますが)、人に教えたりする機会があったりします。とは言っても私なんぞが教えられることはロールシャッハを中心とした心理アセスメント位しかないんですが、その辺についてちょっと思うところなぞ書いてみたいと思いますよ。
…と、その前にまずは私がロールシャッハを教えてもらった時のことを思い出してみましょうか。


私が育った研究室の伝統としては「ロールシャッハを教わる前にまず(習熟した人に)とってもらう」ってのがあります。私自身は大学3年次の冬?でとってくれた先輩はそのときD2だったと思います。よく「授業でとり方を教えてもらった後に学生同士で相互にとりあう」ってやりかたありますよね。あれはちょっと…と思いますですよ(理由は後述)。
で私らの場合、その後スコアリング・解釈について練習問題などをこなしつつ教わり、最終的には自分のロールシャッハをスコアリング・解釈する…というような感じになっておりました。もちろん、その後かなりのケース数をこなして「ようやく半人前」ってところですかね。
これは教わる場合に限らず実際の臨床場面においてもそうなのですが、「最初に受けるロールシャッハ(あるいはその他の投影法)」ってのは、かなり貴重な体験なのではないかと思うのですよ。なぜなら…ロールシャッハを知っている人はその理由が分かると思いますのでここでは書きませんが、その貴重な機会を「(お互いに)練習台」として、しかも中途半端に知識を持ってしまった状態で経験してしまうなんて非常にもったいないことだと思いますよ。
例えるなら「まわりのみんなはもう済ましちゃってるから、私も早く捨てたい!」なんつって、つまんない男に処女をあげちゃうくらいもったいないですよ。若さ故の過ちですよ!(←意味不明)
学生さんなんかが書いているブログを見ていると、たまに「授業でロールシャッハ教えてもらいました☆」とか「友だちととりあってその結果をレポートで提出です☆」とか書いてあったりするんですが、そういうの見てると「教えてる人間はちゃんとわかってんのか?」とか思っちゃいますな。これを読んでる皆様が教わった時は…どうでしたか?
・・・・・・・・・・・・
あー…あと、学部生に対して教えるってことにそもそも違和感を覚えるわたくしですよ(って学部の時に教えてもらった私が言うのも何ですが…)。心理アセスメントの技法なんて現場に出ない人にとっては無用の長物以外の何物でもないじゃないですか。「教養として知っておくのはムダではない」とかって意見もあるかもしれませんが(あるのか?)、そんな教養、持っている方が持ってないよりも明らかに弊害が大きいですよ。
…身に覚えるある方はいませんか?
もし「その講義に出ている学部生は全員将来現場に出る人だから、教えても問題ない」…って大学・学部・学科があったとしたら、あるいはそういう教員がいたとしたら、それはかなりの高確率で「糞」確定です。全員が大学院試験及び臨床心理士試験に合格する保証はどこにもないわけですから。内部受験が有利で、それこそ内部の学生が全員合格してしまう大学院だったりした日には、もうその時点で「糞」確定ですわな。
…身に覚えのある方はいませんか?
なんだか長くなりそうですし、長くなると読む気が失せるってことはしばしばありますのでとりあえずこの辺にしておきたいと思います。もうちっと書きたいことがあったりするので(教え方・教わり方の具体的なところなど)、シリーズ化決定です。
この件に関してご意見・ご感想などありましたら、コメント欄にどしどしどーぞ。なかなかお返事を返せず申し訳なかったりもするのですが、ご意見・ご感想・叱咤激励・罵詈雑言お待ちしております(最後のは余計)。

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