臨床心理学

臨床心理職(士)とボランティア

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恥ずかしながら「私はボランティアというものを一度もやったことがありません」。
いや、やったことはあるかもしれませんが、少なくとも自分で「ボランティア活動に参加しよう」と思って参加したことはないと思います。
で、昨日のエントリ、「心理カウンセラー」のなりかたで私は

災害時のボランティアって何ですか?災害時に派遣される臨床心理士資格保持者ってボランティアなのか?初耳です。私の知っているケースで災害時に派遣された人たちは、少なくとも日当をもらっていたはずなのですが…。

と書いてしまったのですが、しゅうさんからこの記述に関連して以下のようなコメントいただきました。

日本赤十字病院から来ているのはもちろん業務の一環です。他にも日当のあるケースはあったように思いますが、「無償・手弁当」で行っているケースも多いです。県士会や臨士会派遣のものは無償も多かったはず。あと、被災地の心理士達も無償の場合がほとんど。
私も新潟に行きましたが(勝手に行ったのではなく、公的な立場で)、交通費・滞在費も自己負担で、もち無償。
当時、現地で中心的に活動していた地元の心理士チームもボランティアでしたよ(少なくとも活動当初は)。

むー…そうでしたか。私の認識不足というか勉強不足でした。
確かに臨床心理士の4大業務は「臨床心理査定」「臨床心理面接」「臨床心理学的調査・研究」そして「臨床心理的地域援助」であり、この4つめの中で特に「危機介入」ってことがこのボランティアの根拠になっている…のかな?(詳しい人解説きぼん)。
で、「臨床心理士」「ボランティア」で検索してたらこんなページを見つけました。
災害医学・抄読会 040618 ボランティアが直面した心の問題(倉戸ヨシヤ:現代のエスプリ1996年2月別冊、p.173-182)
…これを読んで思ったのは…自分がボランティアに興味がないからこういうことを言うわけではありませんが「災害時に臨床心理士が臨床心理士としてボランティア活動を行う必然性」ってのはあるんでしょうか?
いや、別に臨床心理士が一個人として「心のケア」とか言わないでボランティアやるのはそれは結構なことだと思います。でも上記リンク先に

専門性を重視し、その役割を強調しすぎたためか、活動の枠組みや路線をあらかじめ設定したり、自由な活動を制限していた嫌いがあったかもしれない。また、ボランティア側も被災した人やその震災後ストレスにどう対処したらよいか、一定のモデルやマニュアルがあることを期待していた人もあった。
 しかし、活動のオリエンテーションでは、日ごろの各自の心理臨床活動の理念と方法論を手がかりに、「心のケア」の専門家として自ら臨機応変にやってほしいということを強調した。

と書いてあるのをみると、結局専門性とか臨床能力というよりは、ボランティア個々の「人間力」(他にうまい言葉があったら教えてください)で勝負!って感じになると思うですよ。…となると「別に臨床心理士じゃなくてもいいんじゃね?」と思うんですが…いかがですかね?
ほんと、自分の勉強不足が恥ずかしくなってしまうわけですが、そんな私に皆様教えてやってくださいな(やさしくしてね)。

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