昨日のエントリ、日心臨の「公認心理師」(仮称)受験資格教育カリキュラム案と臨大協の抗議文書で、日本臨床心理士養成大学院協議会(臨大協)が日本心理臨床学会理事長に抗議文書を提出した件を取り上げましたが、私が記事をアップした後、臨大協のサイトにこんな文書が掲載されました。
・公認心理師案要綱骨子(案)における「医師の指示」についての意見書(※PDF注意)
Twitterにて情報をくださったΤακäħjrö Ιŋøüé (@inotti_ele)さん、ありがとうございます。
日本臨床心理士養成大学院協議会
2014/5/9 (NEW!!)資格問題の「医師の指示」について 国家資格検討委員会では、現在検討中の「公認心理師法案要綱骨子(案)」にある「医師の指示」につきましての意見書をまとめました。詳細↓
http://t.co/wgMuH5JFuL
— Τακäħjrö Ιŋøüé (@inotti_ele) 2014, 5月 9
さて、ざっと読んでいきましょうか…。
…と思ったんですが、この文章についての感想として、twitterでのafcp(@afcp_01)さんの感想が私の感想に近かったので引用します。
日本臨床心理士養成大学院協議会国家資格検討委員会からの意見書 http://t.co/mTGQ70fO60 (PDF)が公表されている。医師の指示不要派の僕が読むと、必要派に鞍替えしたくなるようなよい文章……。1、3、4 はそれなりに理もあると思うけど、2が余分だった。
— afcp (@afcp_01) 2014, 5月 9
@afcp_01 意見書の2番で、特にどの点が気になって(気に入らなくて)、「指示」という文言が必要であると結論づけられたのか、お教え願えませんでしょうか?(注意)責任の部分でしょうか?
— Τακäħjrö Ιŋøüé (@inotti_ele) 2014, 5月 10
@inotti_ele @hiyoccoo @greeks_psycho 臨大協の意見書の中で、1,3と、かろうじて4については、これまでの議論の(歴史的)経緯への配慮、サービスへのアクセスの悪化など、それなりの合理性がありますし、おおむね賛同できます。
— afcp (@afcp_01) 2014, 5月 10
@inotti_ele @hiyoccoo @greeks_psycho しかし2に関しては、医師の指示があると、被支援者の主体的な参加が失われるという主張を含んでおり、これには全く同意できません。いくらか侮辱的であるとさえ感じます。
— afcp (@afcp_01) 2014, 5月 10
@inotti_ele @hiyoccoo @greeks_psycho この文書を出しているのが臨大協であることを考えると、そもそも医療関係団体への挑発と決裂を目的としているのではないかと邪推せざるを得ず、その意味では、書き手の目的に適った「よい文書」であると感じました。
— afcp (@afcp_01) 2014, 5月 10
現場のことを考えると「指示」のままの場合、心理職のみならず医師にとっても負担が大きすぎるため、最終的には「指示」ではなく「指導」に落ち着くのではないかと私は楽観視していました。
しかし、afcpさんのおっしゃる通り、この流れの中で再び様々な確執が再燃するのではないかという危惧が私の中では出てきました。あくまでも「私の中では」ですが。
そして、こちらの発言も興味深いです。
@inotti_ele @rotemeister ざっと見た感じですが、面白い資料ですね。しかし上の方の動きは、ある方々のブログやTwitterの反応を見ながら、動きをなさってるかのようです。
— やまやま (@truthoreal) 2014, 5月 9
陰謀論的に見ていくと「ある方々のブログ」の中の人(の一人、あるいは複数)が「上の方」だったりして…
…なんてね。
あ、最後にもう一つ、細かいことですが。
この「意見書」の「4」にこんな記述があります。
臨床心理士等の心理職の国家資格化が求められる背景には
これ、単なるミスなのでしょうか?それとも意図的にミスリードを誘ってるのでしょうか?
今、現実的に求められ、進められているのは「臨床心理士等の心理職の国家資格化」ではなく「心理職の国家資格創設」のはずです。
願望が出たのか、あるいは何らかの意図があるのか…。多分、この文章を書かれた偉い方にうかがえば、そりゃあ「単純な間違い」と言うんでしょうけれども…。
そんなこんなで要チェックな文書であることは間違いないです。未読の方はお読み下さいませ。
※21:15追記:私は一貫して「指導」派ですのでお間違えのないよう…