心理学・精神医学ニュース

奈良先端大と奈良教育大がSSTの自動訓練システムを開発

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英語のクッキー

こんなニュースを発見。

奈良先端大など、コミュニケーションを円滑にする訓練システム開発-認知療法を自動化日刊工業新聞

奈良先端科学技術大学院大学と奈良教育大学は共同で、コミュニケーションを円滑にする自動訓練システムを開発した。対人関係や集団行動を円滑にするために臨床心理士などが行っている認知療法「ソーシャルスキルトレーニング」をコンピューターによって自動化し、ユーザーがいつでも訓練できるようにした。「自閉スペクトラム症」などコミュニケーションが苦手な人のトレーニングに役立つ。

…んーと、こちらの記事だけだとよくわからないので、探してみたら…ありました。

奈良先端科学技術大学院大学のプレスリリースより。

苦手なコミュニケーションを円滑にする訓練の自動化システムを開発
~人とコンピュータの音声対話で指導~ - NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 - プレスリリース

詳しくは上記リンク先をご覧くださいませ。

本研究の成果の一部は、平成26年11月14日に電子情報通信学会、教育工学研究会で発表され、研究奨励賞を受賞した。また、最新の成果が平成27年3月31日からアトランタで開催される「IUI2015」にて学会発表される。

ということで、まだ論文にはなってないんですよね。多分。

大学院生が本システムを使用したトレーニングを受けたところ、従来の本によるトレーニングを行った群と比較して、有意に話を伝えるスキルが向上することを確認した。また1名の高機能自閉スペクトラム症の児童が本システムを使用したところ、話を伝えるスキルが向上することが確認された。

ある程度の結果は出ているようですが、実際の臨床で使われるのはまだまだ先のことかと思います。その上で気になったのはこちら。

本研究では、課題設定として「上手に話を伝えるトレーニング」を対話システムに実装した。まずモデリングのステップでは、ユーザはあらかじめ収録した、上手に話を伝える人の動画を視聴し良い点を学習する。次にロールプレイとして、ユーザがアバターに向かって、1分間で「最近あった出来事」を伝える。その際、アバターは聞き役として頷きなどの反応をし、同時にユーザの音声と動画も収録する(図2参照)。収録したデータから、ユーザの言語・非言語情報(声の周波数や明瞭性、1分間の単語数、6文字以上の単語割合など)を検出し、それを標準的なモデル(モデリングで使用した話者達)と比較して、良かった点と改善点をユーザに提示する。

「ユーザの言語・非言語情報(声の周波数や明瞭性、1分間の単語数、6文字以上の単語割合など)」と書かれているように「など」なので、実際のところどうなのか疑問は残りますが、このシステムって「表情」の認識とかも可能なんですかね?

コミュニケーションスキルを構成する非言語情報としては、分割可能な要素も大事ですが、要素の集合としての「表情」って大事なんじゃないかと思うのです。それとも「声の周波数や明瞭性」はある程度「表情」を反映していると考えられるのかな?

ともあれ、これは論文を読んでみたいですし、可能であればいつの日かシステムの実物を見てみたいものです。

別に我々の仕事が奪われるとは思いませんが、それでもこうしたシステムによって一定の質を保った技術が提供されるのならば、その普及は望ましいことなのではないかと思います。

自らの技術を磨くことに励むとともに、今後の研究動向も注目していきたいところです。

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